催眠術って本当にあるの?
先日、大学の心理学入門という授業で、催眠術について学びました。
たった90分ですので、深い内容まで学んだわけではありませんが、少し興味深かったので紹介しようと思います。
まず催眠術と聞いて、あなたはどういったことを想像しますか?
私はこの授業を聞くまで、
「相手を言いなりに操ることが出来て、相手になんでもさせられること」だと思っていました。ですから、
- 限られた人しか使えない超能力のようなもの
- テレビで見るのはヤラセで、催眠術なんて存在しない
のどちらかなんだろうなと思っていました。
しかし、先生によると催眠術は超能力ではなく、科学的なプロセスがあるものだそうです。
つまり催眠術は本当ににあるのです!
催眠術の全貌
具体的に説明すると、
催眠とはトランス状態(注意が集中し、暗示にかかりやすい状態)のことです。
トランス状態の例として以下のようなことが挙げられます。
- ゲームに集中しすぎて、母親の声が聞こえない
- 我を忘れて、映画の世界に入ってしまう
このような経験は、誰しもがしたと思います。
ちなみに、子供時代はトランス状態に入りやすいそうです。
例えば、ヒーローごっこで自分は強いんだと思い込んだ子供が、マンションから飛び降りて死んでしまうという事件も、トランス状態が原因だそうです。
つまり
催眠(トランス状態)は、「我を忘れて」何かをする状態で、
催眠術は相手をトランス状態に誘導することなのです。
催眠術はどこまで支配できるのか?
では、催眠術で、どこまで相手を支配できるのでしょうか?
催眠術の効果について、様々な報告がされているそうです。
- 運動支配
足が動かなくなる、ペンを持った手が開かない、など - 感覚支配
幻覚(枕が恋人に見える)
暗示(拷問中に目隠しで水を垂らすと、出血と思い込んでショック死する)
催眠による火傷(鉛筆を半田ごてと暗示させ、手に触れさせると火傷する)
など - 記憶変容
名前、年齢、数などを思い出せなくなる - 人格転換
指を鳴らすと猫になる、次に指を鳴らすとおばあさんになる、など
ところが、これらの報告が事実であるかどうかはわからないそうです。(結局は、信じるか信じないかは自分次第ということです)
僕は、ペンを握って閉じた手が開けられないというのは信じます。理由は、応援などで集中しているとき、無意識に拳を閉じている時があるからです。
しかし、猫に人格が変わるというのは信じません。理由は、心が誘導されていても、その誘導には限界があり、そこまでは無理なんじゃないかと思うからです。
このように、催眠術がどこまで支配できるかは、自分で判断するしかないのです。
ですが、先生によると、
「本当だったら失礼だけど…TVでやっているのはほとんどがヤラセ」だそうです。
ヤラセの場合、催眠内容と矛盾している点がテレビに映っていたりするので、わかるらしいです。
しかし、証明されているものがあります。
それはプラシーボ(嘘薬)効果です。
プラシーボ効果は、
全く効果のない嘘の薬を、効果がとてもある薬だと言って患者に飲ませる。そうすると、まるでその効果があったかのように患者の体調が良くなる。といったものです。
これは一種の暗示であり、催眠の効果だと言えるそうです。
最後に
どうだったでしょうか。
催眠術は「人を思いのままに操る力と考えるの」では無く、
『人の心を誘導する力』だと考えれば、
催眠術は超能力ではなく、本当にあるものだとお分りいただけると思います。
また、催眠術を通して、心の変化が体に与える影響の大きさを見ていると、心理学ってとても必要なものなんだなと思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。